両国で300年以上続く猪鍋の専門店『山くじら すき焼き ももんじや』に記念日のディナーで行ってきました。
両国駅の近くにあり、店の前に飾られている3匹の猪の剥製が印象的なお店。ジビエと言うと臭みなど気になる方が多いかも知れませんが、全然そんなことはなく、甘辛い味噌仕立てで、旨みたっぷりで脂身が美味しい猪肉の鍋で寒い日に体の芯まで温まりました。
ももんじや
ももんじやは江戸時代1718年(享保3年)創業の300年以上続く老舗。享保3年は将軍徳川吉宗、大岡越前などが活躍した時代というとわかりやすいでしょうか。
ももんじとは百獣とのことで当時は四つ足の動物の肉を扱う店を総称してももんじやと呼んでいたそうです。現在の店名はももんじやですが、正式には「ももんじやの豊田屋」だそうです。
お店は隅田川にかかる両国橋からすぐ近くのところにあり、両国国技館、両国駅からもすぐ近くです。
大通り沿いの3匹猪の剥製が目立ちます。
メニュー
今回は食べログで事前にコースを予約して行きました。予約なしでも席が空いていれば入れるようですが、予約をおすすめします。ももんじやは21時閉店なので、最後の19時半で予約しました。
コースは2種類。
①猪鍋と料理3品コース当店看板メニューの猪鍋に鹿、猪を使って低温調理した前菜に鹿刺身が付いたベーシックなコース。全五品。6600円
先付け(猪スネの煮込み)、前菜(鹿肉のローストと猪のチャーシュー2点)、猪鍋、鹿刺身、デザート(黒豆のアイスクリーム)
②野獣肉コース当店看板メニュー猪鍋から鹿刺身、鹿立田揚げ、熊汁等のジビエを贅沢に楽しめるコース全六品。7480円
先付け(猪スネの煮込み)、猪鍋、鹿刺身、鹿竜田揚げ、熊汁、デザート(黒豆のアイスクリーム)
https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131201/13021813/
違いは前菜か鹿竜田揚げか、そして熊汁が入っているか入っていないか、です。
連れは以前に接待で来たことがあり、熊汁が苦手だったとの頃で、6,600円のベーシックなコースにしました。
猪は兵庫県丹波市篠山で獲れたものだそうです。
飲み物は昔ながら、って感じなベーシックなセレクション。
先付け(猪スネの煮込み)
最初に猪スネの煮込みが出てきました。あっさりした美味しい煮込みです。猪、とは言われないとわかりませんね。
前菜(鹿肉のローストと猪のチャーシュー2点)
鹿肉のローストと猪のチャーシュー2点盛りです。
鹿肉のローストは淡白な味で印象が薄いです。猪のチャーシューは言われなければ猪とわからないようなチャーシュー。臭みは無いのですが、チャーシューとしてもいまいちでした。
鹿刺身
ジビエの刺身はなかなか食べる機会が無いです。
柔らかい鹿肉をわさび醤油で。臭みもないけども、旨みもあまりありません。非常に淡白な感じです。
鹿竜田揚げ
追加で注文しました。サクッと揚がっていてレモンをかけて食べるとちょうど良いです。
猪鍋
猪鍋は仲居さんが作ってくれます。味噌ベースの出汁にかなり豪快にどんどんと猪肉を入れて行きます。
猪肉は厚く大きく脂が多め。鍋にはなかなか無い大きい肉。
火は常に強火。仲居さん曰く煮込めば煮込むほど美味しくなる、とのこと。
他の具はネギ、せり、白滝、豆腐です。
だんだん煮込まれてきて良い感じ。
猪肉から頂きます。強火で煮込まれても固くならず、柔らかいお肉です。とろっとなった脂身の部分は味噌味の出汁とあって絶品。しつこさが無い脂身。テーブル上の山椒、七味唐辛子をかけると更に美味しい。
猪の出汁と味噌出汁をたっぷり吸ったネギ、豆腐、白滝、セリも美味しい。
〆のうどん
一人前の量がかなりあるので、そろそろお腹いっぱいというところで、仲居さんが〆のうどんを持ってきてくれました。猪肉はまだ残っていましたが、多少具が残っていても美味しいとのこと。
〆は仲居さんがちょうど良い具合に割下を調節してくれて、煮込んでいきます。
猪肉、野菜、味噌出汁スープの旨みを吸収したうどんは絶品。最高の〆でした。
コースの最後のデザートは黒豆のアイスクリームでした。
会計は一階の受付で。受付近くには月の輪熊など毛皮が飾られていました。
3人でお酒も少し飲んで1人8,000円程度。サービスはかなり控えめで最小限って感じでしたが、ベテランの仲居さんの接客は完璧でした。
正直、猪鍋以外は普通かイマイチ、って感じでしたが、メインの猪鍋が絶品でした。色々なところでジビエ料理は食べていますが、その中でもトップクラス、と思いました。ごちそうさまでした。