生でも食べられる青森の甘いブランドとうもろこし嶽きみ。毎年ネットでお取り寄せしていて、そのまま食べたり、色々な料理にしたりと毎年楽しんでいます。嶽きみについて、調理方法、アレンジレシピなどを紹介します。
嶽きみ(だけきみ)とは
津軽富士として有名な弘前の近くの岩木山麓の嶽高原で栽培されているとうもろこしのことを嶽きみと呼んでいます。嶽きみというとうもろこしの品種はなく、嶽高原で栽培されたとうもうろこしの総称です。きみは津軽弁でとうもろこしのことです。
品種は、味来(みらい)、サニーショコラ、ゴールドラッシュ、恵味(めぐみ)、ゆめのコーンがあります。
特徴はなんと言っても甘いこと。嶽高原は高冷地で、昼夜の寒暖差が激しく、気候がとうもろこしの実を引き締め、甘みが増すそうです。糖度18-20度で、一番甘いレベルのぶどうやメロンと同じくらいだそうです。
嶽きみの収穫は8月中旬から10月上旬まで。ネット販売でいくつもの農家が朝採り直送で鮮度が良い嶽きみを家庭へ届けています。採れてからどんどん糖度が下がっていくので、なるべく早く食べるのを推奨しています。
こちらが届いてすぐの嶽きみ。クール宅急便で届きました。
皮を剥くと鮮やかな黄色が現れます。生で齧ると嶽きみの凄さがわかります。フルーツのような甘みが口の中で広がります。ただ、生でも食べられはしますが、やはり少し生臭さはあります。
嶽きみは少し火を通すと甘みに深みが出て更に美味しいです。
嶽きみをそのまま食べる
茹でる
嶽きみに同梱されていた説明の通り茹でました。
大きめの鍋にたっぷりの水で塩は入れずに3分ほど強火で茹でます。その後火を消して1本あたり大さじ2杯の塩を入れ、4分待ちます。鍋からあげて、水気をきって完成です。
少しの塩で味が引き締まった感じで、甘みが強く感じられます。
なお、嶽きみは生だと味が落ちるのが早いので、生での保存は推奨しないそうで、茹でて保存したほうが良いそうです。茹でた状態で5日程度持つとのことです。
実際に過去何年か試してみたところでは、届いた日から生で冷蔵庫でそのまま保存して3日後くらいまでは味の変化は感じられませんでした。数日で食べられる分を残して、あとは茹でるのが良いかも知れません。
蒸す
嶽きみをシンプルに蒸してみました。そのままではせいろに入らないので、皮付きで半分に切って、沸騰した鍋にせいろを載せて7分ほど。
茹でたものとそこまで違いは感じられませんでしたが、甘みが凝縮されて美味しいです。ちょっとせいろの香りが目立ちますね。
焼く
手付き焼き網をガスコンロに載せて、とうもろこしは皮付きのまま焼きました。
とうもろこしの皮が焼けてきたら、一旦火から下ろして、皮を剥いて、焦げ目が少しつくくらい炙って出来上がりです。
中はほくっとして、外側はぱりっとして、茹で、蒸しとはまた違う味わい。うちでは焼きが一番評判が良かったです。
電子レンジで調理する
(2021年追記)
最近は嶽きみの農家も電子レンジでの調理を推奨しているようなので、うちでもやってみました。
レンジで調理する際はまずは下拵え。
嶽きみのヒゲを取り、皮を内側の3-4枚ほど残して剥きます。一旦、残りの皮も繋がったまま剥いて、塩を少々振りかけます。皮を戻して、サランラップをします。
電子レンジで500Wで4分調理して出来上がりです。
電子レンジでの調理はとうもろこしの旨みは逃げ出さず、湿分も保ったままで、そのまま食べるのにちょうど良いです。茹でる、蒸すのと比べて遜色ない美味しさです。焼くのはまたちょっと違った味かと思います。
嶽きみが届いてから、数日中に食べられない時は茹でるのを推奨している農家が多いですが、電子レンジで調理して、冷凍するのも良さそうです。
とうもろこしのレシピ
とうもろこしご飯
とうもろこし御飯は研いだお米にとうもろこしの身をそぎ落としたものと芯を入れて、日本酒、塩を少々入れて炊きます。芯はとうもろこしの出汁が出るので忘れずに。
分量はお米2合にとうもろこし1本、日本酒大さじ1/2、塩小さじ1/2程度。
毎年、嶽きみが届いたら必ずつくる一品です。
炊き上がったとうもろこしご飯にバターと醤油を少しで滴らしても美味しいです。箸が止まらないご飯になります。
とうもろこしとポテトの醤油バター炒め
ご飯のおかずにぴったりなとうもろこしとじゃがいもの炒め物です。
まず、とうもろこし一本の身を削いで置いておき、じゃがいも中1個を2cm角程度に切ったものをサラダ油で火が通るまで炒め、とうもろこしを足して少し炒め、バター大さじ1、醤油大さじ1/2入れ、味が馴染んだら胡椒少々を振って完成です。
コーンポタージュスープ
洋食の定番コーンポタージュスープを作りました。パンにもあう一品。
まずはとうもろこし1本の身を削ぎます。玉ねぎを薄切りにして、バターで炒めて、柔らかくなったらとうもろこしを入れて、少し炒め、水400cc、ローリエ1枚を入れて、10分ほど煮込みます。
一旦火から下ろして、ミキサーで攪拌。
ペースト状になったら、ざるに木べらで漉して行きます。鍋にもどして、牛乳100cc程度を加え、10分ほど煮て、塩胡椒で味を調整して完成。とうもろこしの甘みが玉ねぎの甘みで強調されて洗練された味になりました。
とうもろこしと卵の中華風スープ
こちらはとうもろこしの中華風スープです。中華風と言っても中華の食材は入れていないのですが、アメリカの中華などでよくあるスープです。
とうもろこし1/2本分を削いでミキサーで細かく砕きます。うちでは簡単に使えるぶんぶんチョッパーを使っています。
鍋に砕いたとうもろこしと水400cc、とうもろこしの芯を入れて、10分程度煮込み、芯を取り除き、溶き卵を入れて塩胡椒で味を整えて完成。今回はパクチーでトッピング。ネギでもOKです。
残った芯と細かく砕かれたとうもろこしは少し煮るだけで十分な出汁が出るので、他の出汁を足さないでも十分美味しいスープになります。
とうもろこしと海老のグリル
近所のスーパーに大きめのアルゼンチン赤海老があったので、とうもろこしとオーブンでグリルにしました。
海老は日本酒を振って下ごしらえ。とうもろこしは5cm程度に切ります。にんにく1片、パクチー1本をみじん切りに。海老、とうもろこし、にんにく、パクチーをアルミホイルに入れて、オリーブオイル大さじ2、塩胡椒を振って、混ぜて、アルミホイルを包んで、オーブントースターで10分。アルミホイルを開けて、焼き目がつくまで焼いて完成。
とうもろこしとエビの甘みが凝縮されて美味しいアメリカ風の料理。バーベーキューにもちょうど良いです。
エスニック風コーンフリッター
タイで食べて美味しかったコーンのフリッター。今回は甘い嶽きみで再現。
タイのものは衣に味がついているようですが、嶽きみの味を引き出すために、衣はシンプルに小麦粉と少しのベーキングパウダーを水で溶いたもの。卵は無しにしました。
削いだとうもろこしを衣に入れて、少しの油で揚げていきます。衣がカリッとしたら完成。
スイートチリソースで食べると美味しいです。
とうもろこしのコロッケ
とうもろこしをつかったコロッケはクリームコロッケが多そうですが今回は簡単なポテトコロッケにコーンを入れたバージョンです。
コロッケを作るのと同じくをじゃがいもを茹でて潰し、茹でたコーンを加え、少しバター、塩胡椒で味を整え、コロッケにします。
ソースより醤油を少したらすと美味しいコロッケです。そのままでスナックとしても美味しいです。
とうもろこしとじゃがいもの餃子
とうもろこし料理もネタが尽きてくるのでちょっと変わり種を。
子供の頃から食べているレトルトの定番、紀文 パリパリポテト風にしてみました。パリパリポテトはポテト、コーン、チーズが具の揚げ餃子。子供が大好きなおやつ。
茹でてほぐしたじゃがいもにとうもろこし、マヨネーズ、塩胡椒を混ぜて、プロセスチーズと一緒に餃子の皮で包んで、油で揚げます。本家は付属のスパイスミックスと食べますが、今回は宮崎の万能スパイスマキシマムで食べました。
とうもろこしの茶碗蒸し
とうもろこしの茶碗蒸しはつきぢ田村の田村隆さんのレシピを参考にしました。
他の料理で余ったとうもろこしの芯を中火で茹でてとうもろこしの出汁を作って冷まします。具になるとうもろこしは1/2本ほどを削いでおいきます。
茶碗蒸し1個につき卵1個を溶いて濾します。この濾す過程が美味しくて綺麗な茶碗蒸しを作るコツ。卵一個に対してとうもろこしの出汁150gととうもろこし大さじ1程度を入れて、蒸し器で蒸して完成です。
とうもろこしのその他の使い方
とうもろこしは札幌味噌ラーメンの定番トッピング。茹でた嶽きみを削いで多めに乗せました。嶽きみの甘さが味噌ラーメンにぴったり。
嶽きみはコブサラダの具としても美味しいです。